INFORMATION
INSIDE ATOMIC
2022-23 NEW MODEL情報 #1 RACE系NEW SPECK
変化の少ない見た目を侮るな!
NEWモールド採用でフルモデルチェンジとなったS9 FIS 165cm(同S9i Pro 165cm)
少なからず誰しも、NEW MODELの情報や変化の大きさの度合いを視覚的な要素から憶測してしまう傾向があります。
だからこそ正しい正確な情報が必要で、その情報を得ることによってまた道具選びが楽しくなるものです。
まさに来期登場するS9 FIS 165cmはこれを代弁するようなNEW SPECKで、デザインこそ変わらないものの、実はNEWモールドを採用した全く新しいSKIとなっているのです。
「勝ち」にこだわるRACEの世界においては、100分の1秒を追い求めた変化と進化を追い求めます。
新しいスキーの開発は、トップからテールにかけてのサイドカーブバランスや使用する一つ一つの部品素材まで、何年も前から何度も何度もTESTを繰り返し、変化するルールや環境を加味した上で、満を辞して新しいスキーを登場させます。
スキーを開発していく上でNEWモールドを採用するということは、デザインを変更することの何100倍もの覚悟と自信があってこその賜物なのです。
今回フルモデルチェンジとなったS9 FIS 165cmは、2021モデルに比べ接雪点が少ないのが大きな特徴で、トップからテールにかけてのV字シェイプが強く、よりアグレッシブに且つ安定感のあるモールドへ進化しています。
先にTESTしたATOMIC関係者(選手やコーチ)は、口を揃えてこう言います。
「圧倒的にバランスが向上している」
リスクの伴うスラローム競技において、速さの中に必要な緻密なバランスこそがATOMIC SLモデルの大きな武器で、W-CUPシーンで常に上位をキープできているのは、この見た目以上の大きな覚悟と自信に支えられたNEW MODELが足元を支えているからなのです。
ついに一般市場へ!あの噂のICON BINDINGが登場!
プレートもICON専用プレートに。
あのトップ選手達が使っているビンディングはなんだ!?
数年前からユーザーさんの間でも話題となっていた、X VARやMODとは似つかわしくない形状の、トップアスリートのみが使用してきたBINDING「ICON(アイコン)」がいよいよ一般市場に登場する。
このビンディングは、トップ選手のみが使用していたことに大きな理由がある。
スキーにきちんと圧を加えるといった観点から見ると、従来のX VARビンディングにはある程度の寛容性があります。トゥポジションを支点にヒールにかけて一連のたわみをアシストしてくれるX VARビンディングは、比較的スイートスポットが広く、ポジションの安定しない選手でも足元のグリップ力としっかりとした捉えを導いてくれるビンディングとして定評があります。
一方で、急な斜面やハードパックされた雪面状況でも、常に一定のバランスを保持し「点」でスキーに圧をかけることができるトップアスリートには、寛容性よりも細かい精度での操作性が求められます。
下記写真で示すように、ターン時はしっかりとパワー伝達(写真左下)、いわゆる抜重時はしっかりパワーを解放(写真右下)し、スキーにかける圧と、そのリバウンドによって生まれるスキーの加速を最大限アシストしてくれます。
圧をかけるポイントは狭くても、スキーが求める加圧ポイントを外さないことにより、スイング動作からグリップ力に及ぶまで、その全てのポイントで高い操作性を可能にしたビンディングがICONなのです。
では極端に難しいのでは?
と感じる方も多いと思いますが、決して極端な難易度があるわけではなく、ソフトなバーンや緩斜面でもスキーの心地良いたわみを感じることができ、VARビンディングとははっきりとした違いを感じることができ、BINDINGを変えるだけで、SKIが全く別物になったかのような驚きを味わっていただけると思います。
とはいえ、開放値レベルは14-24という、安全性という部分では一般競技者に厳しいバネ設定であり、ICONビンディングを購入する際は、自身のレベルや安全性をきちんと考慮して選択する必要があります。
プレートもICONビンディングに合わせ、専用のプレートが搭載されます。
さらに、SLモデルと、GSモデルでプレートSPECKも異なります。
SLモデルでICONビンディングが搭載できるモデルは、S9 FIS 165cmとS9 FIS 157cmの2機種。
GSモデルでは、G9 FIS 193cm/188cmとG9 RS 190cm/183cmの4機種となります。
ビンディング&プレートに合わせスキーのセッティングを変えているのも特徴で、X VARビンディング搭載モデルと比較してみると、ICONビンディング搭載モデルはREVOSHOCKプレートの位置が違っていたり、そこにATOMIC緻密な設計が見て取れます。
「新しいBINDINGだから速くなる」「高価だから速くなる」という先入観ではなく、きちんとTESTすることにより、自身に合ったビンディングを見つけることができる、この「選択肢の幅」こそがATOMIC NEW MODELの大きな武器なのです。
ICONをTESTすることにより、改めて長く採用されているX VARビンディングの良さにも気づかされると思っています。
ユースレーサー必見!
166cm以下の軽量ジュニアGSモデルにREVOSHOCKが搭載!
小学生を対象としたユースクラススキーのラインナップも、REVOSHOCK搭載モデルが主流となります。
2021モデルでは、アダルトモデルにも見劣りしないX12GWビンディング搭載のジュニア最上位機種にのみREVOSHOCKを採用してきましたが、来期は、体格の小さい選手でも扱いやすい軽量でセパレートタイプのCOLTビンディングをセットアップするJ-RP²シリーズにもREVOSHOCKが搭載されます!
サイズは従来同様166cm/159cm/152cmの3サイズで、166cmで4枚のREVOSHOCKプレートがセットアップされています。
雪面からの反動や凹凸による振動を身体でダイレクトに受けがちな体格の小さな選手にとっては、REVOSHOCK効果により足元で振動を大きく軽減してくれることで、よりジュニアらしい元気の良い滑りがしやすく、大きな成長に繋がると期待しています。
ビジュアル変化のない2022-23NEW MODELですが、緻密なテクニカルアップデートが沢山施されています。
ここではご紹介し切れないNEW SPECK情報もありますので、ぜひATOMIC開催のイベントに参加してOn Snowで体感してみてください。
次回は、基礎スキーシリーズ中心の情報をお伝えする予定です。
乞うご期待!