2018/12/30

全日本スキー選手権で2つのタイトル獲得

湯浅直樹選手SL優勝、安藤麻選手GS優勝

12月26日より北海道阿寒湖畔スキー場で開催された全日本スキー選手権大会。
昨年より、世界大会の代表を一発勝負で決めるシンプルな方式に変わり、今まで以上に熱い戦いとなっています。
昨年はオリンピック代表選考、そして今年は、2月にスウェーデンのオーレで開催される世界選手権の切符をかけての戦いです。

マテリアル変更を決意し、沢山の期待を背負って出場した湯浅直樹選手。
スキー、ブーツとのマッチングには沢山のテストと時間をかける必要性がある中で、膝の手術とその後のケアを含め、雪上トレーニングを開始したのはわずか1ヶ月前の11月。
期待の裏側に誰しもが抱いていた「不安」を全て吹き飛ばす圧倒的なパフォーマンスで、見事全日本選手権のSL競技を制覇しました!

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硬く締まったバーン状況は最高の条件であるものの、身体への負担も大きいはずです。
W-CUPに引けを取らない「仕上がったバーン」はあらゆる選手を苦しめ、完走者の少ない荒れたレースとなりました。
言い換えれば、真の王者が決まる最高の条件だったと言えます。

その中で、1本目にラップを奪った湯浅選手は、2本目も決して守りに入ることはなく、結果的には2本ともラップを奪い2位に1秒62差の大差で圧勝!
見事世界選手権の出場権を物にしました。

湯浅選手をどうこう言う余計な言葉はいらないと思う。湯浅直樹はやっぱり速かった。
2本ともラップを奪う圧倒的な強さ。新しいことへ怯むことなく挑む強いチャレンジ精神と決断力。
自身で描いたシナリオを一つ一つ確実に達成することへ惜しまない努力。

彼の復活劇をサポートさせていただいていることに、私たちの方が感謝をしなければいけないのかもしれない。

さあ、湯浅選手が世界の舞台に帰ってきます。
しかしながら、自身が言うように、今年はあくまでも「調整」の1年。年明けから全日本メンバー復帰も予想されますが、術後明けの身体と相談しながら、戦うレースを選択して活動していくこととなります。

以下、湯浅選手のfacebookでのコメントです。

今年4月、私は引退か現役続行かという岐路に立っていました。
マテリアルはATOMIC社が私の受け入れを名乗り出てくれたのですが、
活動費等の資金集めを自分自身で行い、それに失敗すれば引退をしなければならない状況でした。

活動費集めの旅の始まりは、大瀧コーチの「俺に案がある」というこの一言で進み始めました。
大瀧コーチはまず戸井田隊長と私を繋げてくれました。
次に戸井田隊長は私に岡部さんという方を紹介してくださいました。

岡部さんは株式会社ヤマヲという会社の代表であると同時に、私の現所属先である「シーハイルアカデミーたちかわ」というスキークラブの会長をつとめられる方でした。
この岡部さんの一声で、私の現役続行を賭けた今にも沈みそうなボロボロの船は綺麗に生まれ変わり力強く進み始めたのです。
その後、戸井田隊長が経営されている「TOIDA METAL FACTORY」からの支援をいただけることが決まり、更に古巣名古屋の「OFFRIR」という会社から支援をいただけることが決まりました。
が、それでも活動費の目標金額には達することが出来ず、路頭に迷っていたところを平昌オリンピック以前からご支援いただいている株式会社小泉の社長である長坂さんに救っていただき、ギリギリすべりこみセーフで現役続行が決定したのです。

本当に沢山の方々に支えられて、ようやく現役続行の目処がたったのですが問題はここから、、。

そう。果たして私は滑れるのか?という最大の問題が私には残されていたのです。
膝の問題が払拭されないままでは昨年の様に、練習が殆どできずシーズンを過ごすということになります。
マテリアルチェンジをしたシーズンに滑ることが出来ないということは、新たなマテリアルの特性を確認し理解することが出来なくなるため、復活はおとぎ話へと変わります。

この問題を一手に担ってくれたのは、北海道は旭川にある進藤病院のDr.進藤でした。
Dr.進藤はハッキリと、「この怪我を治すことは現代の医学では無理。だから痛みをコントロール出来るようにしよう」と言い、手術からその後のケアまでの一切を担当してくださいました。
Dr.進藤は自身が述べた通り、痛みをコントロール出来る所まで膝の状態を改善してくれて、練習が継続して行えるまでの身体に戻してくれました。

こうして私は晴れて11月1日に予定通り雪上復帰を果たすことが出来、2018-19シーズンへと乗り出したのです。

その後、とにかく良い練習環境で練習することを目標に、大瀧コーチとATOMICチームサービスマンである作田が尽力してくれました。
この2人の尽力は筆舌に尽くしがたいものであり、復活に際しかけられたプレッシャーは壮絶なものであったと思います。

冒頭で申し上げた通り、昨日行われた全日本選手権で優勝いたしました。
これにより、ようやく復活の狼煙を上げる準備は整いました。

沢山の人々がここまでの歩みを手助けしてくれました。
それは、感謝しても仕切れないほど温かい救いの手ばかりでした。

本当に心から、この上なく感謝してます。
そしてこれからも宜しくお願い致します。

そして、私の復活を待ち望んでいる皆様へ。
今シーズンだけは膝の負荷をコントロールする為、変則的な立ち回りをいたします。
この部分もご理解いただき、引き続き応援していただければこの上なき幸せです。


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女子では、もはや日本代表のエース格に成長した安藤麻が圧巻の滑りを披露してくれました。
今シーズン、すでにW-CUPでのポイントも獲得している安藤選手は、世界での20位以内が第一目標。
国内レースでは絶対に勝たなければいけないという大きなプレッシャーを、持ち前の度胸で払拭。
GSで1本目にコンマ差の3位につけると、2本目に攻めの姿勢に転じ、見事逆転優勝!
安藤選手も、オーレ世界選手権の切符を手にしました。
SLでも、1本目に圧倒的な大差でラップを奪うものの、2本目序盤の急斜面で転倒。本人が一番悔しい思いをしていると思います。
この悔しさをこれから続く世界舞台でのレースで晴らして欲しいと願っています。
ATOMICにとって、シーズン序盤で大きなタイトルを二つ獲得できたことは大きな成果でありますし、ベテラン選手の活躍が若い世代の大きな後押しになることは間違いありません。
選手、コーチ陣、メーカースタッフ、サービスマンと、これからもATOMIC FAMLY一丸となって更なる上の舞台を目指します。
おめでとう、湯浅選手、安藤選手!